2011年2月18日金曜日

デイジーパーティー

父母の想い出

 私の母は5年前に、膠原病という難病で他界しました。
父は2年前に、胃癌に負けて他界しました。
 20歳代に終戦を迎え、我武者羅に生きて来たと
繰り返し、苦労話を聞かされました。

 私が小さかった頃、母は、毎年お盆のお参りに
大阪の四天王寺という寺院へ私を連れて行きました。
 総門の所に、白い着物を着て、草色の兵隊帽を
かぶり、アコーディオンを弾く方達がいました。
その物悲しい曲目もはっきり覚えています。
 その方達は、足が無かったり、腕がなかったり。
無い足には、特別な包帯がされていました。

 私は、その方達を見るのが怖くて怖くて、前を通る時
身体がカチカチに硬くなり、母の腕に縋りついて歩きました。
 母に後生だからあの道は通らいないで欲しい。と
おお泣きをして懇願をし、また、お参りの季節になると
憂鬱になるのでした。
 私が年頃になる頃、いつの間にか、その方々の
姿は消えてしまいました。

 私は平和な時代に育った事を感謝しています。
戦争で手足を失くした、あの方々の上に繁栄があり
そして、豊かな?今がある。
 大部分の父や母の年代の方々が、”勿体無い”
”贅沢は敵”との思いで生きてこられたと思います。
 
 『振り返れば、自分の人生は幸せだったのだろうか?』 
皆さまお一人お一人のその思いを、ご縁があり、時代を
共に過ごされた周りの方々と笑顔で語り合える。

 "デイジーパーティー" は、一人一人の皆さまの人生を
価値ある時間に替えてお届けしたいという企画です。

 我武者羅に生き、病に倒れた、敬愛する父母に
プレゼントする筈の企画でした。

 たくさんの皆さまに、この思いをお伝えできる企画に
して参りたいと思っています。