2010年12月7日火曜日

12月

2日は亡き母の84歳のお誕生日でした。干支は寅年。
今年は当たり年でした。亡き父も1月生まれで寅年。
12年前の寅年に、夫婦で寅年にゆかりの深い、
奈良県生駒郡の信貴山へお参りに行き、虎の破魔矢
を持ち帰り、「12年後の寅年に、この矢をお父さんと
一緒にお返しに行けるかなぁ。」 と、笑顔で私に
語りかけたのが昨日の事のようです。
母には、大好物のにぎり寿司、数の子・いくら・うなぎ、
を一つづつ買ってきてお供えしました。

5日は亡き父の一周忌法要でした。祥月命日は、
10日ですが、日曜日に皆で集まり供養をしました。
父も母も大正生まれでした。
戦争の悲惨なお話も沢山聞かせてくれました。
青春時代を予科練で過ごした父は、酔うと、
「貴様と俺とは、同期の桜~…。」と軍歌を
歌っていたものでした。そして、この兵隊の
お付き合いの会で、会長をさせて頂いたり
していましたが、何時も、「会員が増える事が
無い会なんや。」と苦笑いをしていました。

父や母の若かった時代に、日本の輝かしい
将来を信じて散って行った方々の事を思うと、
果たして今は幸せな時代になったのか? 
と視線を落とす思いです。

もうすぐ私のお誕生日が来ます。
昨年は、父が旅立ちました別れの後でした。
ところが、思いがけない形で、沢山の方々に
「Happy birtyday to you ~ …」と
お誕生祝いの歌をプレゼントされました。
今までの人生で味わった事の無い、
すごく複雑な感情でした。

ソフトクリームの上にワサビをトッピング
した味。
辛くて泣き出したいのに笑っている。

父も母も私に目に見えないモノを沢山
残してくれました。
読書好きな父が良く言っていました。

啓子、『事実は小説より奇なり』やからな。」

私も、年齢を重ねる毎に、成程と思える様に
なりました。