2014年11月6日木曜日

菊の頃


11月に入り、夙川公園の木々も、落ち着いた

晩秋の色で街を染めています。

先日、アポイントの空き時間に、西宮神社で開催されて

いました菊の展覧会に参りました。

亡き母が大好きでした、菊の花。

私は、小さい時は、「マーガレット」という少女雑誌の

表紙を飾った可憐な花や、大人の女性に憧れた時代は

真紅の薔薇の妖艶な香りと色彩に魅了されました。

任生流の華道をお稽古していました独身時代になって、菊の凛とした姿が

好きになりました。

女性という年代になり、母の好んでいた理由が分かったように思いました。


さて、この晩秋の、ほほへの風が冷たく感じられるころ、一人の知人の訃報が届きました。

そして、ひと際人生の道のりについて考える時間が多くなりました。

私と同い年の彼は、若い時に発病をしてそのままに病と闘い続けた壮絶な人生でした。

折しも、皇居では文化勲章のおめでたい受賞のニュースが流れています。

首席で学校を卒業した、麒麟児でありました彼が、元気で活躍していましたら

きっと日本を代表する学者になられたのだろうと残念に思います。


白菊を胸に旅立ちました、彼の安らかな眠りをお祈りしています。