11月に入り、夙川公園の木々も、落ち着いた
晩秋の色で街を染めています。
先日、アポイントの空き時間に、西宮神社で開催されて
いました菊の展覧会に参りました。
亡き母が大好きでした、菊の花。
私は、小さい時は、「マーガレット」という少女雑誌の
表紙を飾った可憐な花や、大人の女性に憧れた時代は
真紅の薔薇の妖艶な香りと色彩に魅了されました。
任生流の華道をお稽古していました独身時代になって、菊の凛とした姿が
好きになりました。
女性という年代になり、母の好んでいた理由が分かったように思いました。
さて、この晩秋の、ほほへの風が冷たく感じられるころ、一人の知人の訃報が届きました。
そして、ひと際人生の道のりについて考える時間が多くなりました。
私と同い年の彼は、若い時に発病をしてそのままに病と闘い続けた壮絶な人生でした。
折しも、皇居では文化勲章のおめでたい受賞のニュースが流れています。
首席で学校を卒業した、麒麟児でありました彼が、元気で活躍していましたら
きっと日本を代表する学者になられたのだろうと残念に思います。
白菊を胸に旅立ちました、彼の安らかな眠りをお祈りしています。